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猛暑のバス停3~高花線の位置づけ

 いつまでこの暑さは続くのだろうか。1100分始発のちばレインボーバスの北総循環線(CNT直行)?が駅から出て行った。乗客は1名。このバスは終点の高花まで行くことになっているが、運賃体系が今一よく分からない。

 

 北総循環線の路線区間は新鎌ヶ谷駅から千葉ニュータウン中央駅北口までとなっており、その先の高花のバス停は入っていない。バス停の時刻表の注意書きには土日の★マークの付いた時刻のバスについて「千葉ニュータウン中央駅(南口)直通、高花2丁目経由高花行きです。白井駅北口・桜台地区及びビジネスモール地区は経由しません。」と書かれている。

 

 北総循環線の千葉ニュータウン中央駅北口にすら行かず、南口に直行するということから土日の★マークの時刻のバスは北総循環線ではなく、従来の高花線の延長という扱いということのようだ。北総循環線の運行開始のチラシには『当社では、以前より土曜・休日のみ「高花線(千葉NT中央駅~高花)」の一部の便を新鎌ヶ谷駅まで延長運行しておりますが、より便利に千葉ニュータウンエリアをご移動いただける手段として、新規路線「北総循環線」の運行を開始致します。』とある。ちばレインボーバスの路線案内にも別路線として表記されている。バス停の時刻表を1本にまとめただけのようだ。 

 ヤフーの路線情報で新鎌ヶ谷駅11時00分始発の高花行きのバスに乗り、直通で高花まで行ったときの運賃を調べてみた。乗車時間50分で運賃は536円だった。一方、北総線で新鎌ヶ谷駅で11時04分の電車に乗って千葉ニュータウン中央駅まで行くと乗車時間は11分で570円だ。ばら売り回数券を利用すれば380円。

 

 千葉ニュータウン中央駅でバスに乗り継ぐと新鎌ヶ谷駅から高花までの運賃は808円。ばら売り回数券を利用する場合は618円。この場合は電車に乗ったとしても千葉ニュータウン中央駅で同じバスに乗ることになるのでバス直通も電車利用も到着時間は変わらない。利用する理由のある人なら82円節約になる直通バスを利用するのが正解だろう。

 

 しかし、高花⇔新鎌ヶ谷駅直通バスは土日のみの運行で1日4本しか便がない。交通の利便性は運賃だけでは決まらない。運賃が安くても本数がなければ、利用する人は限られる。それでなくてもバスは遅れがちで電車に比べ定時性も格段に劣る。高花線の一部の便の新鎌ヶ谷駅までの延長運行は採算度外視のようだ。そして、延長運行は利用者の利便性の向上が目的でもなく、他の事業者への対抗策に過ぎない。運賃も北総線の高額運賃と比べたときに相対的に安いだけの話だ。

 

 京成は千葉ニュータウン内のバス路線は北総線の最寄り駅につなぐフィーダー(支線)バスとしてしておきたいのだろう。