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見慣れた風景

 

 2月1日にコミュニティバスのバス停が移動になってから1か月半近く経った。何が変わったのだろうか。福祉車輛とのバス停の共有が、市が言うように本当にコミュニティバスの利用者の危険となっていたのか依然として不明だが、コミュニティバスと西白井線のバス停の境界線が消え、レインボーバスのバス停の区画が拡がっただけのようにも見える。

 

 バス停の移動と言いながら工事は区画線の書き直しをしただけだった。コミュニティバスのバス停が移動で屋根付きのバス停から青空バス停に変わり、夏場の高齢者の熱中症のリスクが増えたのではないだろうか。

 

 稼働率の低い北総循環線のバス停区画と拡大された西白井線のバス停区画の出現で新鎌ヶ谷駅北口ロータリーへの路線バス事業者の乗り入れは京成グループに独占された形だ。北総循環線のバス停の稼働率を考えると西白井線のバス停と統合するのが京成グループにとっても合理的なはずだと思う。

 

 実際に北総循環線のバスは毎回、西白井線のバス停で乗客を降ろしてから専用バス停に移動して待機している。北総循環線は新鎌ヶ谷駅を始発設定にして15分以上専用バス停で待機しているが、日中の一便あたりの利用客はあっても2~3人にすぎず、空で駅から出ていくことも珍しくない。理不尽と言わざるを得ない。駅は多くの事業者や利用者が公平に利用できる場所でなければならない。

 

 バス業界の深刻な運転手不足を考えると今のままでは利用者の増加が見込めない採算の取れない路線をちばレインボーバスは廃止するべきではないだろうか。まして北総循環線は利用者のための生活路線とも言い難い。廃止しても北総循環線より利用者の多いちばにうの北環状線で代替できる。市の言う民間にできることは民間でという論理からすると採算が関係ないならコミュニティバスの事業を民間に委ねたらどうだろうか。

 

 今日もロータリーの中では見慣れた風景が繰り返されていた。11時08分にナッシー号がロータリーに入って来て17人を降ろし、続いて12分過ぎに北総循環線が入って来た。いつものように西白井線のバス停で乗客(2人か3人だった)を降ろして専用バス停に移動して11時30分ぴったりに空気を乗せて駅から出て行った。

 

 東邦鎌ケ谷病院のバスは2台が交代で駅に入って来て福祉車輛専用区画とコミュニティバスのバス停の間で乗客を降ろしてから西白井線のバス停の先で一般車両との陣取り合戦を今日も繰り返していた。

 

 秋元病院のバスは屋根のある福祉車輛専用区画で乗降を繰り返し、時間によってはコミュニティバスの利用者より多くの利用者が屋根の下で待っている。まるで秋元病院専用のバス停の感すらある。コミュニティバスのバス停の移動で漁夫の利を得たのだろうか。なぜか、ここには東邦鎌ケ谷病院とセコメディック病院のバスは停車しない。

 

 11時前にはタクシー乗り場の後ろのポスト近くで居酒屋に納品するための配送車両が積み下ろしのためいつものように停車していた。そして、北総循環線のバス停の先には今日も一般車両が停車していた。

 

 すべてがいつもの見慣れた風景だ。明日も明後日も続くのだろう。この定点観測もまだ終われない。