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タクシー専用降車場はやはり意味がない

 日射しがまだまだ強い。駅から出て来た人、駅に向かう人のほとんどが北総線の高架下のマクドナルドやケンタッキー・フライド・チキンの店舗の前にできた日陰を通行していた。

 

 アクロスモールの横断歩道前で信号待ちをしている人は歩道に植えられた銀杏の樹木の下の日陰の中に入って信号が変わるのを待っていた。

 

 太陽に晒された屋根のないコミュニティバスのバス停でバスを待つ人はほとんどいなかった。バス停を屋根のない場所に地域交通協議会にもはからずに移動した行政の責任は重い。納税者を無視して事業者の利益を優先する行政は情けない。

 

 道路で乗降する利用者の安全性がバス停の移動理由だが、コミュニティバスだけでなく他の路線バスや病院の送迎バスも道路で利用者を降ろすのは現在でも日常茶飯事だ。

 

 移動後にコミュニティバスと前方の西白井線の区画線が一体化し、京成の専有部分が拡大して他の事業者が排除されている。その一方で専用バス停が目と鼻の先にある北総循環線のバスがこの区画だけでなく、後方の元コミュニティバスのバス停でもあった福祉車輛専用乗降場前で乗客を降ろすというおかしなことが起こっている。

 

 10時40分頃、タクシー専用降車場(以下「降車場」と呼ぶ。)の後ろに1台の軽が人待ちで止まっていた。前方のタクシー乗り場は1台だけだったのに客を乗せて入って来たタクシーは軽が邪魔になり、前方にはみ出して降車場に止まって客を降ろしていた。

 

 その後も降車場の後ろに一般車両が止まり、前方のタクシーが待機していないタクシー乗り場に一般車両が止まっていたため、後から駅に入って来たタクシーは降車場に入れずに道路で客を降ろしていた。

 

 これまでの定点観測で客を乗せてロータリーに入って来たタクシーがまともに降車場の区画の中に停車できたのを目撃したのは数えるほどしかない。

 

 10時45分にCNT直行高花行き(ちばレインボーバス)のバスが駅に入って来た。コミュニティバスのバス停も西白井線のバス停も空いていたが、バスは専用バス停前に幾分か頭を斜めにして停車した。開いた前扉から3人が降りて来た。11時に駅から出て行くバスは空だった。

 

 一時、タクシープールに2台の車両が待機していたが、タクシー乗り場にも客がいないことが多かった。

 

 またしても降車場の後ろに軽が止まっていた。すこし時間があってから助手席側から女性が降りてケンタッキー・フライド・チキンに入って行った。

 

 20分位は停車していただろうか、店から出て来た女性は手に持ち帰り商品が入った袋を提げ、それを後部座席に入れると助手席側から車に乗り込んだ。

 

 ロータリーを出て行く車には運転席に一人しか乗っていなかった。助手席側から乗り降りしていたようだ。ということは放置駐車だったのだ。大胆な女性だ。そういえば、ロータリーの中をアクロスモール側からショートカットしていたのも女性だった。女性の方が男性よりモラルが高いというのは私の単なる思い込みのようだった。

 

 実はこの女性より先に店から出て来た別の女性がいた。先に出て来た女性も商品の入った袋を手に提げていたが、アクロスモール側に待たせていた車の助手席に乗り込んで駅から出て行った。