先日、用事があってJR新小岩駅の南口から葛西駅前行き(都営バス 新小22)のバスに乗車した。2時過ぎのバスに乗ったが、利用者が多いのに驚いた。東京は電車と地下鉄が整備されて便利だというイメージが強いが、駅から外れた地域ではバスは不可欠のようだ。
乗客はやはり高齢者が多い。直感的なイメージでは通勤通学の時間帯を除く、日中の乗客の7割は高齢者ではないだろうか。乗ったバスはどのバス停でも乗降があり、地域の足になっていることがわかる。とりわけ、江戸川区役所前のバス停の乗降客がとても多かった。バスのルートに生活利便施設があることはとても大切だ。
逆ルートで新小岩駅に戻って来たときにロータリーを観察してみた。南口のバス停は昨年8月に交通渋滞の改善のために都営バスと京成バスとの間でバス停の交換を実施している。
とりわけ、目についたのが、以前から3社共同の降車場が連続で2か所設置されていることだ。ロータリーには都営バス、京成バス、京成タウンバスの3社の事業者のバス停が設置されている。3社の駅前のバス停の手前に共同降車場が設置されており、ここで乗客を降ろすことでバス停は専用乗車場となっている。バスの利用者が多いので理にかなった効率的なロータリーの利用方法だと思う。降車場の他にバス専用の待機場も3か所用意されている。
一方、タクシーについてはタクシープールに20台のタクシーが待機できるようになっているが、タクシー乗り場の区画は1区画だけだ。タクシー乗り場の前方には屋根のない福祉車輛乗降スペースが1か所設けられている。
知らない人が多いと思うが、西白井線のバス停の標識の横には、ちばレインボーバスが降車場のポールを設置している。降車場の件については役所に照会中なので後日、情報を公開する予定だ。
新鎌ヶ谷駅はタクシープールが6区画(実際には9台まで止めている)に対してタクシー乗り場2区画(事業者のエゴで実際には3台が待機している)となっている。タクシーの実際の利用者を考えるとタクシー乗り場の区画は1区画で十分だと思う。
いずれにせよ、新鎌ヶ谷駅のロータリーはバス事業者(京成グループ)とタクシー事業者でロータリーの四分の三が占有されており、利用者の利便性を無視した利用が行われている。公平とは言い難い利用状況が続いているが、行政は黙認している。
これからの高齢化の進展により私たちは質の高い公共交通機関のサービスが受けられるような街づくりを早急に進めて行く必要がある。事業者のポチである役所任せにしていては住みやすい環境の実現は期待できない。
新小岩駅のロータリーの利用状況は新鎌ヶ谷駅のロータリーの利用を考える上で参考になると思う。