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身勝手な確信犯

 コミュニティバスのバス停の後ろの東武線の駅舎の庇の下のシャッター前にバスを待つ高齢の女性が冷たい雨の中で立っていた。

 

 10時35分頃、鎌ケ谷線の白井駅行きの空のバスがバス停に止まらずにロータリーを一周して出て行った。

 

 このバスはバス停で短時間止まる日と止まらない日がある。何のために停車しているのだろうか。考えられるのは会社のルールだ。

 

 もう一つは、バス停の利用率のイメージアップだろうか。バス停でバスが停車すれば、見た人にはバス停での乗降があるように見える。同じバス停を北総循環線と高花線が始発設定で使用しているのもバス停の占有時間を増やすためなのだろうか。それとも運転手のトイレ休憩が目的なのだろうか。少なくとも始発設定により利用者が増えていることはなさそうだ。

 

 運転手不足時代になんとも効率が悪いやり方だ。親会社は駅の無人化に積極的で何かというと生産性を口にする昨今の風潮に逆らっているように思う。そんなことは言われるまでもないことだという反論が飛んできそうだが、バス事業では回送を減らすことが大切だと言われている。

 

 11時7分に11時08分のナッシー号がロータリーに入って来た。今日の利用者は10人だった。

 

 11時15分頃、北総循環線のバスがロータリーに入って来て専用バス停に直行した。区画のすぐ後ろに乗用車が止まっていた。バスは今日も歩道に頭を接するように停車した。バスから歩道に3人が降りた後にバスは停車位置を調整したが、車道の区画線から40㎝程度しか離れていなかった。

 

 歩道からバスの中扉まで80㎝くらいはありそうだったので今日も正着はできていない。しばらくして、中扉から乗車したビジネスマンらしい男性も道路から乗車したことだろう。今日の乗車客はこの男性一人だった。

 

 一時的にタクシー乗り場のタクシーが1台になったときにめずらしくタクシー専用降車場でタクシーが客を降ろしていた。客を降ろすとタクシーはタクシー乗り場に移動した。

 

 2台目で並んでいるほとんどのタクシーが1台目の間に車間を空けて停車していた。これも法令を無視した3台客待ちのローカルルールの一部なのだろう。

 

 タクシー事業者がこのローカルルールの実施を検討したときに無線で呼ばれたときに2台目の車が列から抜けられなくなる問題をきっと検討したことだろう。その結果が2台目の車は1台目との間に車間をとることができるというルールだったのではないだろうか。

 

 3台目の車は後ろのタクシー専用降車場が空いている?のでバックすることで列から抜けることができる。タクシー乗り場と降車場の後ろには区画に進入するために設けられた思われる斜線が引かれた進入ゾーンがある。

 

 3台目の車は降車場をこの進入ゾーンとして利用している。タクシープールから移動して来た車は、2台が客待ちをしているときに必ず降車場の中を通り抜けて列に加わっている。降車場に停車している車は進入妨害になる。彼らは身勝手な確信犯ではないだろうか。

 

 市や警察は、タクシー事業者のこうしたローカルルールを黙認している。客を乗せて来たタクシーが降車場で客を降ろせるのはまれだ。いっそのことタクシー乗り場を3台に拡張し、降車場をつぶして進入ゾーンに変更したらどうだろうか。

 

 タクシーの降車場をどうするかという問題が残るが、現在でも降車場はほとんど利用できない状態なのだから問題ないのではないだろうか。少なくともタクシーの違法駐車状態が解消できる。

 

 代わりにタクシープールを3列から1列に変更して残りのエリアを病院のバスの待機エリアにしたらどうだろうか。タクシープール内のパトカーの待機エリアはイオン側のエリアを利用すればいい。

 

 タクシーの法令違反を恒常的に放置することは駅前広場の一般利用者の交通法規の順法精神を劣化させることにつながる。市や警察に対する信頼も失われる。市民は不公平感を抱くことになる。現実に駅前広場の現在の取り締りは、放置駐車だけになっているのではないだろうか。今日は、11時前後に10分間で2回も駐車監視員の軽自動車がロータリーを巡回していた。

 

 11時30分に北総循環線のバスが駅から出て行った後に一般の車両が増え、西白井線のバス停の先からロータリーの出口まで数珠つなぎで車両が止まっていた。一時的に北総循環線の区画内に停車している車もあった。

 

 いつもは、西白井線のバス停の先で出発直前に待機しているセコメディック病院のバスが北総循環線のバス停の区画のすぐ後ろで停車していた。

 

 ロータリーの管理責任は市にある。見ざる聞かざる言わざるでは何も解決しない。コミュニティバスのバス停問題、タクシーの違法駐車の問題、病院のバスの停車エリアの問題、納品事業者の長時間駐車の問題等々を解決できるのは市しかない。

 

 駅前広場の利用を事業者の利害調整に委ねている現状について市民はきちんと向き合う必要があると思う。無関心が一番悪いと思う。聖域のない情報公開がなければ、市民の信頼を得られるはずがない。