10時を過ぎたロータリーの中のタクシー乗り場に3台、タクシープールに6台のタクシーが待機していた。相変わらず、違法な3台での客待ちをしており、2台目の車両が車体の半分くらい区画からはみ出して停車していた。3台目の車両も車体の半分が後ろのタクシー専用降車場の区画の中に入っていた。
10時44分頃、高花線のバスがロータリーに入って来て専用バス停に直行した。専用バス停の区画の前に1台、区画の後ろに2台の車が停車していた。
バスは頭を斜めにして歩道に寄せて前扉から3人を降ろし、乗客が降りてから車体の位置を調整していたが、後輪が外側の区画線からはみ出していた。正着できていない。バスの前に停車していた車はすぐ移動したのでバスの停車位置をちゃんと調整することもできたはずだが、バスは出発まで動かなかった。11時に駅から出て行くバスに1人乗っていたが、当然、道路に降りてバスに乗車したはずだ。
西白井線と高花線のバス停の間にはたいてい車が止まっている。より駅に近いところで待機したいということだろう。アクロスモール側の一般車両の停車エリアが空いているときでもここに長時間停車する車両は多い。だから、ここを待機場所にしている東邦鎌ケ谷病院のバスが西白井線の区画の中で待機することを余儀なくされている。
12時50分頃、新鎌ヶ谷駅から出て来た白井車庫行きの鎌ケ谷線のバスが目の前を通り過ぎた。女性が1人乗っていた。このバスは13時までしか運行していない。平日は2本、土休日3本だけだ。時刻表には上りと下りの表記があるが、実際には鎌ケ谷市役所折り返しなので上下というより往復と表記した方が正確だろう。
どうも高柳から下総基地・白井工業団地方面行きのバスを新鎌ヶ谷駅で停車するように設定しただけのように見える。新鎌ヶ谷駅⇔鎌ケ谷市役所をこのバスに乗る人はあまりいないと思える。このバスで新鎌ヶ谷駅から白井方面に行くことは運賃と時間のどれをとってもあり得ない。
そして、運行本数だけでなく、運行時間が理解できない。新鎌ヶ谷駅からの白井方面行きは平日が10時32分と12時22分の2本だけで、土休日が6時47分、8時28分、12時48分の3本になっている。
本数が少ないだけでなく、土休日の本数の方が多いのも不思議だ。しかも、土休日は始発の鎌ケ谷市役所は休庁のはずだから誰がここからバスに乗るのだろうか。さっきのバスに乗っていた女性はどこでバスに乗ったのだろうか。そして、どこで降りるのだろうか。
しかし、鎌ケ谷線の高柳駅発着の下総基地・白井工業団地方面のバスの運行状況を見ると理由が分かるような気がする。この区間の運行本数は多く、高柳駅⇔鎌ヶ谷市役所は新鎌ヶ谷駅のバス停維持のために延長した路線と推測される。
高花線の千葉ニュータウン中央駅⇔新鎌ヶ谷駅も高花地区⇔千葉ニュータウン中央駅の延長であるのは偶然ではないと考えられる。
鎌ケ谷線の鎌ケ谷市役所⇔高柳駅と高花線の新鎌ヶ谷駅⇔千葉ニュータウン中央駅が赤字(推定?)でも運行できるのは、それぞれの基幹線で採算を管理しているからだろう。ちばにうの利用者が増えない程度の利用者を確保したいというのが京成側の本音ではないだろうか。
ちばにうの集客増につながる可能性のある共用バス停(高花線・北総循環線・鎌ケ谷線)をちばにうに明け渡すこと(現在、イオン側のバス停を利用しているちばにうは当初から新鎌ヶ谷駅北側のバス停の利用を鎌ケ谷市に要望している。)は京成側にはできないだろう。また、京成側は北総線の利用者に影響が出るような運賃競争は避けたいことだろう。
うがった見方をすると高花線と北総循環線が新鎌ヶ谷駅のバス停で始発設定になっているのもちばにうに対する対抗だけでなく、バス停維持の根拠となるバス停の占有時間を増やすためではないだろうか。15~20分待機しても利用者が1人から2人くらいのことが多く、空のときもめずらしくない。
利用者の利便性、公共交通の目的とはほど遠いところで暗闘が続いている。そして、運輸局、市、警察は見て見ない振りを決め込んでいる。