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ちょうちん記事~2月26日からの北総鉄道のダイヤ改正

 

 

千葉日報が北総線値下げの第2弾のような調子で北総鉄道のダイヤ改正を報じている。内容は事業者の言い分そのままだ。

 

🔗北総鉄道 平日大幅11本増便 土曜・休日も4本増 値下げと相乗効果狙い

 

「新鎌ケ谷-印西牧の原間(一部、印旛日本医大発着)の上下線で平日に11本、土曜・休日は4本増便。今秋予定する運賃値下げと合わせ、沿線内の利用促進につなげる狙い。」と報じている。

 

そして、「同社担当者は“新鎌ケ谷方面から千葉ニュータウン地区への移動促進を図りたい。同地区にあるショッピングセンターの買い物需要などが増えれば”と増便の効果を期待した。」と書いている。プレス発表に事業者のコメントを加えただけの取材とは言えない内容。どこか、事業者紹介のPR記事のようだ。だから無料公開の記事なのだろう。

 

記事のタイトルの中に“値下げと相乗効果狙い”とあるが、今回の値下げは電車を利用したくなるようなレベルの値下げとは程遠い。運賃が下がったら千葉ニュータウンにショッピングに出かけようと考えている人がどれだけいるだろうか。どうせ、ちょうちん記事ならせめて値下げをプラスと考えている人の声だけでも拾ったらどうだろうか。それとも怖くて聞けないのだろうか。

 

例えば、「運賃が下がり、便利になった北総線でいろいろなお店が出店している千葉ニュータウンに是非、出かけてみたいと思います。コロナ禍でリモートワークが進み、住替え先としての魅力が増しているのか興味があります。」といった声を集めたらどうだろうか。

 

しかし、実際に千葉ニュータウンを訪れた後に同じ人にインタビューしたときにどういうコメントが返ってくるだろうか。

 

私なら取材者に対する気遣いをした上で「自然環境がとてもよく、リモートワークにも適した物件が豊富だと思いました。リモートワークが中心なので月に何回か出社するだけですので電車はあまり乗らないかもしれません。それでも運賃の値下げは前向きに評価したいと思います。それと実際に行ってみてショッピングする場所は豊富なのですが、お店のある場所が駅から離れた国道沿いに集中しているので車が絶対必要だと感じました。駅前が広々としていていいのですが、反面、住まいから徒歩圏で行けるお店が少ないように思いました。住替えの場合だけでなく、この地区にショッピングで訪れたときに駅からの移動をどうするかという問題があるように感じました。」とでも答えることになるだろう。

 

 自治体もメディアも事業者との利害関係で動いているということを国民はとうに知っている。新聞に対する消費税の軽減税率の適用はやめるべきだ。軽減税率を適用されない雑誌の方がよほど国民の知る権利の役に立っている。お願いだからいいことも悪いこともありのままに書いてほしい。自分たちの生き残りのために不都合な事実を書かない今のような新聞ならいずれなくなる日が訪れる。今だけ政治と今だけ記事が溢れている。

 

👉北総線の値下げ発表~来年101日から

 

 

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