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 北総線問題~今すぐにできること、今すぐにするべきこと

 

 北総線に関連して事業者や行政に批判的な記事を書いているが、意図は北総線にこだわらずに生活しようということ。卑劣と迎合はきらいだ。京成やその支援者である政治家や行政がきらいだ。一方で事実を客観的に調べずに運賃が他路線にくらべて高すぎるという理由だけで運賃の値下げを主張するような行動にも共感できない。

 

 北総線と同じしくみで建設された東葉高速鉄道も運賃が高いが、高額運賃が話題になることが少ないのはきちんと情報公開しているからだろう。北総鉄道に一番欠けているのは情報公開。情報を積極的に公開するどころか、現預金残高すら一般に公表せず、情報を隠蔽することに注力している姿に哀れを感じる。鉄道局がそれを擁護しているのが現実。天下りがなくならない理由がそこにある。このサイトの北総線に関する記事の目的はできるだけ客観的な情報を提供すること。

 

 東葉高速鉄道も最近は単年度決算で黒字転換しているが、これは北総鉄道と同じように鉄道運輸機構の元利均等方式による返済のウェートが支払利息から元本の返済に移行しているため。北総鉄道も東葉高速鉄道も経営課題は収益の問題ではなく、元本の返済を今後どうするかということだ。

 

 現状は、コロナ禍で運輸収入が減っているが、収益がある程度、回復した時点で多額の法人税の支払いによる社外流出を抑制するとともに増資や無利子貸付の受入れで元本の返済原資を増やすことが経営上の課題となる。利益が継続的に出ていれば減価償却費が増えることで返済原資となる内部留保が増える。減価償却費内の設備投資の更新は財務体質の強化にプラスだ。

 

 北総鉄道は累積赤字の解消ではなく、黒字転換した早い時期から減価償却費を増やして財務体質を強化するべきだったはず。高額運賃を維持するための言い訳のために多額の資金が法人税の形で社外流出してしまっている。しかし、今すぐにでもできることがある。それは千葉ニュータウン鉄道の鉄道資産を北総鉄道が譲り受けることだ。それにより、千葉ニュータウン鉄道への線路使用料の支払いがなくなり、収益力が高まり、譲り受けた鉄道資産の減価償却費の増加で元本返済に必要な内部留保を増やすことができる。必要な設備の更新も自力でできるようになる。

 

 買収する資金をどうするかという疑問があるかもしれないが、北総鉄道には多額の余裕資金がある。北総鉄道の貸借対照表には毎年、多額の「その他の流動資産」が計上されており、資金繰りが苦しいはずの会社に多額の手持ち資金が存在している。

 

 その他の流動資産の大半が過去の分析で消費寄託金であることが分かっている。消費寄託金は銀行の預金と同じで北総鉄道が京成に預けている余裕資金だ。余裕資金の原資が京成からの貸付金と見られ、かつて銀行がよくやっていた歩積み両建てと同じだ。京成の貸付の目的は北総鉄道の有利子負債を大きく見せるためだと考えられる。

 

 北総鉄道に貸付けた資金を消費寄託金として京成が回収して運用している形だ。消費寄託金の使途は自由だ。実は、京成が公団線を買収した直前の3月末に130億円の余裕資金が北総鉄道には消費寄託金として存在していた。この資金を元に北総鉄道が公団線を買収することが可能だったと考えられる。

 

 京成の貸付金は北総鉄道に見かけの有利子負債を増加させ、外部から北総鉄道の財務体質を必要以上に脆弱に見せる効果があったことだろう。脆弱な財務体質の北総鉄道が公団線を買収することは困難だという理屈も考えられる。だからいまだに有利子負債の内訳を公表しようとしない。

 

 お金に色がついていないので資金を特定することはできないが、京成は北総鉄道から預かった消費寄託金を千葉ニュータウン鉄道による公団線の買収に充てたものと考えられる。いまだに北総鉄道には多額のその他の流動資産がある。2020年3月末に100億円のその他の流動資産が計上されており、大半が消費寄託金と思われる。京成には北総鉄道の消費寄託金を精算するわけにはいかない事情がある。そして、北総鉄道も回収した余裕資金で京成の貸付を返すと有利子負債が減り、値下げできない言い訳の材料が減ることになってしまう。

 

 北総鉄道は千葉ニュータウン鉄道の買収資金に消費寄託金を充てることが可能なはずだ。実際の資金移動の必要はない。債権債務を相殺するだけでいい。だからその気になればすぐにでも実行可能だ。消費寄託金が鉄道資産に代わり、減価償却費が増えることで内部留保が増え、線路使用料の支払いもなくなるのだからやらない理由は見当たらない。そして、北総線問題の解決ができない理由は、極めて単純で北総鉄道というより京成にその気がないからということに尽きる。

 

 京成以外で北総線問題を解決することが唯一できるのは鉄道局だけだろう。例えば、鉄道事業法の条文通りに千葉ニュータウン鉄道区間の千葉ニュータウン鉄道と京成の事業免許を取り消してこの区間を京成の第1種事業区間に変更することが挙げられる。あるいは公団から継承したという運賃を丸取りする線路使用料の権利を取り消すことだ。債務を1円も引き継がず、県から譲受時に多額の補助金の交付まで受けている、事業分割でもない第三者の事業者に権利だけ継承させるのは法解釈を曲げた裁量行為だ。

 

 しかし、現状では愚かな行政と事業者、そして選挙のことしか頭にない政治家のせいで、京成の目先の利益のために沿線住民はいつまでも高額運賃から解放される日は来ないだろう。そして、京成を擁護している政治家に無自覚に投票している沿線住民にも責任がある。行政の先送りと結果的にそれを黙認している沿線住民の意識がこの地域の交通利便性がいつまでも改善しない原因だと考えられる。北総線なんかいらないという発想が必要だ。

 

 北総線に依存しなくても白井は困らない

 

 幸いにして白井市民は北総線の高額運賃が続いても、あるいは北総線がなくなったとしても困らないだろう。とりわけ、西白井地区の住民は新鎌ヶ谷駅までの1駅を工夫すれば、いいだけだ。

 

 方法はいろいろとある。車が利用できる人は、マイカーを他人の迷惑にならない時期まで利用すればいい。車で長距離移動する必要はない。新鎌ヶ谷駅のイオンの駐車場は3時間無料だ。私は、ときどきイオンの駐車場に車を止めて東武野田線で船橋に買い物に行くことがある。

 

 船橋まで東武線なら13分。急行(日中1時間に2本)なら8分で行ける。運賃も199円だ。船橋の改札を出れば駅直結の東武デパートやShapo船橋で買い物ができる。東武のデパ地下はいつも買い物客でにぎわっている。Shapo船橋の地下には角上魚類や澤光青果が出店しており、通常のスーパーでは買えない鮮度のいい食品が購入できる。

 

 🔗東武野田線新鎌ヶ谷駅の時刻表

 

 船橋から電車でイオンに戻って来ても無料の駐車時間の残り時間内でイオンで買い物をする時間は十分ある。仮に3時間を超えても買い物をすることで延長の駐車券がもらえる。(延長時間は購入金額で異なる。)荷物になるものや船橋で買う必要のない日用必需品は、イオンの駐車場が利用できなくなっては困るので感謝の意味を込めてイオンで購入している。

 

 これからの時代、共存共栄が大切だ。お互いに助け合い、感謝する気持ちがあれば困難も楽しみに変えられる。嘆いて暮らしていても楽しくない。創意工夫と発想の転換が必要だ。

 

 協力関係を築けないような事業者とはおさらばするべきだ。共存関係が構築できる事業者に対しては積極的に応援しよう。人間関係は煩わしい面もあるが、他人との交流なくしてしあわせにはなれない。人には相性が必ずあるので馬の合わない人や組織に無理して合わせる必要はない。迎合しやすい人や簡単に変節する人には注意が必要だ。卑劣な嘘に慣れたり、許してはいけない。同調圧からさよならしよう。いつも無理して周囲に合わせて生活するのは精神衛生上好ましくない。考えを切り替える習慣をつけよう。

 

 久しぶりの銀ブラ

 

 先日、虎ノ門近辺に用事があって北総線に乗った。虎ノ門での用事まで時間があったので宝町で途中下車して久しぶりに銀座を散策した。銀座や京橋に行くときは、東銀座でなく、いつも宝町で途中下車して目的地まで歩くことにしている。

 

 最初にテレビで知った、ダイソーの新業態のStandard Productsに寄ってみた。平日の昼なのに客でにぎわっていた。ダイソーの普通の店舗に比べ、広くてちょっと購入してみたくなるような商品が陳列されていて、無印良品のような雰囲気だった。無印良品より品数が多く、他ではあまり見かけない商品が手頃な価格で陳列されていた。ダイソーと同じ100円の商品も一緒に並んでいた。

 

 その後、家内の希望でイグジットメルサの中にオープンしたワークマン女子に行ってみた。私は、店の中には入らずに別の場所で時間をつぶしていたが、思ったより早く家内が戻って来た。混雑がひどく、レジ待ちの客がフロアーに溢れ、身動きが取れない状況だったためだ。

 

 虎ノ門で用事を済ませて帰りは、新橋から北総線に乗車した。往復の交通費は、2,360円×2人で4,720円だから、ちょっとしたランチが食べられる金額だ。

 

 翌日もお茶の水に一人で出かけたが、連日の北総線の利用は厳しいので久しぶりに西白井駅からちばにうのバスを利用した。片道150円。バス停には私も含めて5人が待っていた。11時40分のバスが少し遅れて到着し、バスの中には5人が乗車していた。乗客は全部で10人。若い人は女性が一人だけだった。

 

 昨年の7月まで走っていたこの時間帯の新鎌ヶ谷駅行きのコミュニティバスが満車だったことを考えるとちばにうの鎌ヶ谷駅直行便は西白井駅以外のコミュニティバスのバス停の利用者を取り込めていないようだ。西白井駅のバス停までやって来て乗車する市民は少ないのかもしれない。

 

 11時55分に新鎌ヶ谷駅に到着した。所要時間は10分。乗客を降ろした後、バスは回送で駅から出て行った。岡山県の低額運賃で黒字を続けているバス会社の社長がインタビュー記事で回送をいかに減らすかが大切だと語っていたのを思い出した。

 

 新鎌ヶ谷駅で東武野田線に乗車して船橋でJR総武線に乗り換えてお茶の水まで行き、用事を済ませてすぐに同じルートで新鎌ヶ谷駅に戻って来た。船橋から乗った電車がたまたま急行だった。新鎌ヶ谷駅まで1駅8分だったのでラッキーと思ったが、ちばにうの14時台のバスは1本もなく、次のバスまで1時間以上あった。ちばレインボーバスの西白井線も既に出た後で15時12分まで便がない。

 

 🔗東武野田線船橋駅の時刻表

 

 天気がよかったので、歩いて帰ることにした。風が心地よく、歩いていても汗ばむこともなかった。荷物も肩掛けの小さなショルダーバッグだけだったので歩くのが苦痛にならなかった。お茶の水までの往復運賃は、しめて1,340円だった。もし、北総線で出かけていたら2,212円かかっていたはずだ。